最近のメディアで、嘗ての集合住宅団地の過疎化や、古い戸建て住宅が廃屋同然で放置されているという報道が目につく。 一説には700万戸以上も空き家になっているという。 これらの家は今後どのようになるのか。 恐らく集合住宅ビルは、耐震強度などの問題から取り壊されて新たな高層住宅に生まれ変わるのか、廃墟となっている古い戸建て住宅はどの様になるのだろうか。 疑問は尽きない。 所有者の意思をもとに、建物の強度、補修費用や立地条件等を判断基準として、取り壊すべきものとそ再利用するものに振り分けられて行くのであろうか。
このような時代背景にあって、今なお都心部には高層住宅が建設されて行く。 これらの高層住宅も40-50年後には廃墟となる危険性があるであろうに。 我が国日本は、既に鉄道、バス、道路などの交通網が整備され通勤時間も凡そ1時間以内に収まる勤労者が恐らく70%を超えているであろう。 されば、これ以上都心部に高層住宅を建設することはやめにして、今既にある住宅地域を再整備して、日本らしい豊かな街並みを取り戻す努力は出来ないものか。 東京を少し離れると地方には大きな戸建民家が建ち並ぶ。 青い空が広がり、気持も開放感に満たされる。 在宅勤務制度を導入する企業も増えてきた。 であれば、空気の良い地域に住みながら仕事をする人も増えて行くであろう。
現在の住宅街を美しく整備すること、実現するためには国や地方の行政主導による整備計画や制度整備、税制整備、金融支援機構など、やや復古調の制度見直しも必要かもしれない。 大変な作業であろうが、”日本の住宅寿命は30年”等といわれている現状、家を建てても30年後には又建て替える、何と無駄の大きいことか。 昨年福田政権の時に”200年住宅の普及を”と言っていた。 見識である。
そしてもう一つ、瑣末なことかも知れないが、住宅街の電柱はすべて撤去し、共同溝を設けて、電力線、通信ケーブル、ガス、水道すべてを共同溝に埋設すれば、都会の住宅地の青空も広くなる。 外国から来る友人は、商業地、住宅地を問わず空に雲の巣の様に張り巡らされている電力線と通信線に例外なく驚きの声を発する。
9/7/09
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