2011年11月12日土曜日

総合知の活用で活力ある社会を実現

先日、私が所属する非営利団体の一分科会が、今後の日本をどうするべきか、提言書を纏めた。その全文をこのブログに掲載する訳にはいかないが、ICTの切り口からどの様なことが出来るのか、近未来にありうる情景を短編小話風に書いてみた部分を以下に転載する。尚、提言書全文は、南山会分科会ファイルに収められている。

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<総合知の活用で活力ある社会を実現>

ITバブルの崩壊で明けた21世紀であるが、IT(情報技術)の進歩は止まるところを知らない。それが真価を発揮するには、通信インフラが欠かせないが、東日本大震災で壊滅的被害を受けた通信設備も、電話や光回線等、基本部分は僅か2ヶ月足らずで復旧した。今後の復興過程では、更に堅牢で高機能な通信インフラが整備されていくに違いない。

ITで様々なものが繋がる巨大なネットワーク、そこには、広大な情報、知恵、多様な文化を持つ人々が存在する。今後、ネット上の情報発信者の数は急増するだろう。そして、発信される情報間の相互作用が始まると、とてつもなく大きな総合知、創造知が生まれる可能性がある。

我国発展の源泉は、従来もこれからも優れた人的資源と豊かな技術力である。ITネットワークは、そのパワーを増幅し日本国民が活躍する場を提供してくれる。今や携帯電話は一人に一台、しかも猛烈な勢いでスマートフォンが普及している。子供から老人までがネットにアクセスする時代であり、ITに対する日本人の親和性は非常に強い。日本人の特質とされる高い受容性と応用能力に、東北人独特の粘り強さが相まって、ITを高度かつ広範囲に適用すれば、被災地東北は以前より遥かに強くなり得るのである。今こそ、その潜在力を活用すべき時であり、それを為さねば彼我の競争力には大きな差がつき、我国は国際社会において著しく後れを取ることになるかもしれない。

我々はそのように考え、ここにITがもたらす総合知を活用する為の、斬新な発想のアプリケーションの開発とその実証実験の実施を提言したい。最新ITの活用が被災地復興・強化の一助となり、未来志向の産業のあり方を確立、魅力ある雇用を創出し大都市へ流出した労働人口を呼び戻し、新しい社会の創生を可能にする。それを範として我国全体に拡大適用し、活力に溢れ国際競争力と影響力のある国造りに繋げて行きたいと考えるのである。

ITバブルの崩壊で明けた21世紀であるが、IT(情報技術)の進歩は止まるところを知らない。それが真価を発揮するには、通信インフラが欠かせないが、東日本大震災で壊滅的被害を受けた通信設備も、電話や光回線等、基本部分は僅か2ヶ月足らずで復旧した。今後の復興過程では、更に堅牢で高機能な通信インフラが整備されていくに違いない。

ITで様々なものが繋がる巨大なネットワーク、そこには、広大な情報、知恵、多様な文化を持つ人々が存在する。今後、ネット上の情報発信者の数は急増するだろう。そして、発信される情報間の相互作用が始まると、とてつもなく大きな総合知、創造知が生まれる可能性がある。

我国発展の源泉は、従来もこれからも優れた人的資源と豊かな技術力である。ITネットワークは、そのパワーを増幅し日本国民が活躍する場を提供してくれる。今や携帯電話は一人に一台、しかも猛烈な勢いでスマートフォンが普及している。子供から老人までがネットにアクセスする時代であり、ITに対する日本人の親和性は非常に強い。日本人の特質とされる高い受容性と応用能力に、東北人独特の粘り強さが相まって、ITを高度かつ広範囲に適用すれば、被災地東北は以前より遥かに強くなり得るのである。今こそ、その潜在力を活用すべき時であり、それを為さねば彼我の競争力には大きな差がつき、我国は国際社会において著しく後れを取ることになるかもしれない。

我々はそのように考え、ここにITがもたらす総合知を活用する為の、斬新な発想のアプリケーションの開発とその実証実験の実施を提言したい。最新ITの活用が被災地復興・強化の一助となり、未来志向の産業のあり方を確立、魅力ある雇用を創出し大都市へ流出した労働人口を呼び戻し、新しい社会の創生を可能にする。それを範として我国全体に拡大適用し、活力に溢れ国際競争力と影響力のある国造りに繋げて行きたいと考えるのである。

1.連携するモノづくり中小企業

その将来の姿を語ると次のようになる。2012311日、東日本大震災の一周年慰霊祭が行われたその日、東北ソーシャル・ビジネス・プラットフォーム(SBP)の組織は誕生した。SBPは、東日本大震災の復興基本方針が具体化される過程で設立された、被災地の中小モノづくり企業再建の切り札で、未来志向的なビジネス基盤(プラットフォーム)である。東北州の民間企業群が65%、州や自治体等の行政機関が35%を出資、5年後の100%民営化を前提とする。アプリケーションは、宮城県内の産学協同で開発された。SBPの運営が軌道に乗った2015年時点で、州内モノづくり中小企業群、大学、公益法人等、約1000法人が参加している。SBPを通じて様々な企業がプロジェクト毎に入れ替わり、そのネットワーク上の総合知を活用し柔軟に協業しつつ、顧客要求に応え、或いは新規市場を創造する様な斬新なアイディア、技術、製品を生み出し続けている。幅広く層の厚いモノづくり中小企業群が中核をなす日本なればこそ出来る仕組みだ。この形態は、日本全国に広がりをみせつつあり、我国の中小モノづくり企業群の国際競争力強化に大きく貢献しつつある。

2015年のある日、SBPに参加する宮城県仙台市のロボット技術専門商社A社のパソコンにビデオメッセージが届く。欧州の医療・リハビリセンターMからだ。相手は英語で話すが此方には、英語による文章と共に日本語の音声が伝わる。SBPサーバーが90%の精度で音声を自動翻訳してくれるからだ。Mの依頼は、肢体不自由者が他人の手を借りずに移動するための介助ロボットを作ってほしいとのこと。つまり、ベッドに横たわっている人の意思に従い、その体を起こし望みの場所へ運ぶロボットを、音声か脳波で制御することが必要だ。A社は、SBP参加メンバーの中でMの依頼に関心を示しそうな企業や大学、研究機関に打診、10数組が手を挙げた。A社は、早速手を挙げた総ての組織に、SBP上でMの求める製品の概略仕様説明を行った。SBP上ではテレビ電話会議、ホワイトボード、マルチタッチスクリーン等様々な機能を使えるので実際の会議と殆ど違いは無い。説明を終え、その後10法人の参加を確認、その中には脳波制御技術(BMI:ブレイン・マシン・インターフェイス)を有するR社も入っている。A社は、開発・製造プロジェクトチームの取り纏め役と、提案書の作成を行うことになる。

数週間後、A社が纏めた提案書をMに提出。ベッドから人を車椅子に乗せるまでを人型ロボットに、移動は自動式車椅子を使うという安全性への配慮と、ロボットと車椅子の制御に音声とBMIの双方を装備したきめ細やかな提案は高く評価された。いよいよ新型介助ロボットの製作開始である。開発、試作、本格製造、検査などの全体工程管理は、SBP上のプロジェクト管理センターで行われ、進捗状況は発注者を含み逐次総ての参加企業に公開される。

紆余曲折を経て半年後、音声・脳波制御による人型介助ロボットと自動式車椅子10台が無事Mに納入された。可愛い形の力持ち人型ロボット、軽量、頑丈で美しい形と色の車椅子は日本のモノづくりの真骨頂。Mが絶賛したのは云うまでもない。このプロジェクトに参加した企業や法人は、必要に応じて直接会う事はあるが、通常業務はSBP上で協議・協業を重ねてプロジェクトを進めてきた。Mによる試作品評価など、顧客を交えた全体会議も同時通訳機能の備わるSBP上で行われた。

東北SBPは、近く東北州外や海外のモノづくり中小企業の参加も呼びかけて行くという。10年後には、世界をリードするモノづくりのテクニカル・センターになっているだろう。

2.創造知の発信基地

“東北州を世界のイノベーション基地に”を合言葉に、州内産学連合を核にして始まった東北ソーシャル・イノベーション・プラットフォーム(SIP)、そこでは常に新しい技術、ビジネスのアイディアが飛び交う。簡単な会員登録で世界中の誰でも参加できる。共通言語は英語だが、日本語で入力或いは会話をしてもSIP上の“通訳”が英語に翻訳してくれる。プラットフォーム上の特別会議室では、気の合う仲間が新技術による事業計画を練っている。毎年春秋二回、仙台で開催される「新技術コンテスト」で優勝を狙っているらしい。

20164月半ば過ぎ、仙台国際センターの大ホールで行われている「新技術コンテスト」の最終選考会、1000席は総て埋まり、会場内は熱気に溢れている。SIPを通じて世界から寄せられた独創的なアイディアが、SIP上での二度にわたる予選を勝ち抜き、今30組が優勝を競う。審査員も国際色豊か、地元の大学教授、シリコンバレーのベンチャー・キャピタリスト、大手企業研究所長など多彩だ。

持ち時間15分のプレゼンテーション、既に29組が終わり最後の組が試作品らしい電子ペンを片手に熱弁をふるっている。「学生が、講義のノートを取りながら先生の声を丸ごと録音、自分のパソコンに無線で転送できます。ノートを見ながら復習する時、電子ペンでノート上の自筆文字を指すとその時点の先生の話を再生できます。このペンには大容量画像認識機能が有る為、記録紙の質は一切問いません。」 何やら面白そうだが、目標価格も手頃な範囲に収まるらしい。

いよいよ最終選考結果の発表、その様子はSIP上で同時中継されていて世界中どこからでもパソコンや携帯端末で観戦可能である。最優秀賞は、文字を読み声を発し言葉を学習するロボット、音声は限りなく肉声に近い。自分で考える力もあり分らないことは聞いてくるだけでなく、インターネットを介して答えを見つけてくる。受け付けや介護用、読書、検索用等以外にも、応用範囲はかなり広そうだ。準優勝は先の電子ペン、10位まで優秀賞が発表された。他の20組には順位はつかず、一律にSIP入選組として登録される。後に、上位10組までは、ほぼ自動的に複数のベンチャー・キャピタリスト等から、事業化までに必要な資金と人的支援が約束され、更にそれがSBP会員企業によって試作されることもある。本日のプレゼンテーションの模様は、総てSIP上のアーカイブスに残されるので、他の入選20組も後日様々な企業からの協業の申し入れや商品化支援などを受けやすい。2015年春から始まった催しだが、創造知の発信基地として世界的な地位を確立して行くものと期待したい。

3.遠隔ホームドクター

20157月、定年退職した中村は迷っていた。若い頃から、「仕事を辞めたら生まれ故郷の山形県酒田市に住もう。新鮮な食材も豊富、昔の仲間もいるし田園風景の中で暮らしたいね。」と妻と語り合っていたが、今は持病を抱え東京を離れることに不安がある。病歴ばかりか自分の体に関する総てのデータが都内のK病院にある。中村は10年以上付き合いのあるK病院の担当医Sに相談した。

S医師は、笑みを浮かべて「中村さん、そんな心配は全くありませんよ。酒田市ですか。あそこには大きな病院もあるし。中村さんは東北ソーシャル・メディカル・プラットフォーム(SMP)をご存じないですか? 東日本大震災復興計画の一環で、岩手、宮城、福島の被災地域を特区として始まった試みですが、今では東北州全域の病院、診療所と薬局をネットワークで繋いでいます。K病院も含む東京の多くの病院も東北SMPに繋がっています。そこには患者の社会保障番号で管理された病歴、カルテ情報等、医療に必要な総ての情報が保管されています。酒田市の病院に行かれると中村さんを診察する医師は直ぐにSMP上の医療情報にアクセスできるので、余計な初診検査も必要なく、直ぐに現在の治療を継続できますよ。若しどうしても心配で私に相談なさりたい時には、ご自宅のテレビ画面かパソコンから予約を入れて頂ければ、SMP上のテレビ電話機能を用いて直接話をしながら私の診察を受けることも可能です。お望みなら、私がSMPを通じて遠隔診療をしながら必要な検査を酒田の病院で済ませることも可能です。勿論薬剤処方も此方で出して酒田市内の薬局から配送してもらう事も可能です。」と。S医師は更につづけて、「中村さんの血圧や心拍数位の簡単なデータであれば、指定機器をご自宅に置いて頂くだけで、その測定器から直接SMPを介して中村さんのカルテ情報に記録して行くことも可能です。」

中村が、その後酒田移住の準備を始めたのは云うまでもない。東北SMPのアプリケーションは、東北州政府と医師会が推進母体となり、SBPを開発したと同じ産学共同グループに東北の医科大学が加わり開発された。SMPは個人の医療情報を扱う為、2015年時点の最高度の堅牢性と安全性を確保しているが、患者自身の了解が無い限り、医師は患者のカルテや診療履歴情報をSMPに保管する事は出来ない。患者自身も所定の手続きを経て、自分の情報を閲覧できる。診療費の決済もSMPで瞬時に行われる。

. 知の結集により新たな時代へ

以上は、ソーシャル・プラットフォーム(SP)が、日本人の日常生活を支えるインフラの一部となってきた近未来の情景寸描である。SP上で様々なものが繋がり総合知や創造知が醸成され、繋がるもの同士の距離と時間も一挙に短縮する。SPの有する可能性や応用範囲は非常に広い。

1990年以降、「失われた20年」と言われているが、それは日本が新たな時代を形成する為に必要な歳月であり、次の時代に向けた「知」を育んできた期間であったと考えたい。東日本大震災の復興を契機に、被災地を中心にその「知」を用い、SPにより未来志向的に再建し、それが新たな発展へ向かうエンジンになり得ることを実証したいと考える。東北州は、IT活用による日本活性化のモデルとなるのである。SPの裾野は被災地から東北州全域へ広がり、更に我国全体をその領域に巻き込んで、新しい社会の創生へ繋がっていくことになるだろう。

(齋藤彰夫 & これから会監修)


11/12/11

2011年11月2日水曜日

日本の技術力

 昨日111日のWeb日本経済新聞では「日本企業の衰退、問題は円高にあらず 」と題して、過去の成功体験に拘り続ける我国モノづくり大手企業に関して論じている。 WebWIREDは、iPhon4Sに搭載された新しいアプリケーション「Siri」についてその使用感を述べている。 一見全く異なる視点の内容だが、何時もながら、そこに彼我の差を感じてしまう。

 前者の日経記事を読んでいて、正にその通りであると思う。 米国では何故次々と新しい技術や製品が世に出てくるのだろうか。 我国大手企業経営者には過去の成功体験から、若手が考える新たな発想を摘み取ってしまうのではないか。 我国の技術者に創造性が欠落している等という事は決して無いと思うが、その場を与えられていない。

 リスクはあるが人々の生活を変えるほどのインパクトのある製品開発に挑戦する事が出来る場をどの様に構築するのか。 我国の現状を考えると実現への道のりは遠く、多くの障害を乗り越えて行かねばならない。 今始められる事は何か、中長期的に為すべき事は、それらをすべて洗い出して、同時並行的に今なすべきこと、出来ることに着手して行かねばならない。

 上述の「Siri」は、最近はやりの言葉で言うところのGame Changerとなりそうだ。 音声で操作できるパソコン、携帯PC、そしてそれらが何れは話し相手にもなる可能性さえ有りそうだ。 何やら少し気味悪くもなるが、間違えなく、人の生活を変える有効な手段となるだろう。

11/2/11

2011年7月19日火曜日

議論を重ねて国民の総意で決めてほしい

これからの電力をどの様にして賄うのか、電力消費量を減らすことを前提とした社会に移行するのかなど、日本は今重大な判断を迫られている。 これらのことは、一部の”専門家”の提言だけで決めるのではなく、国民が充分納得し得る手段をもって決定して欲しいとの思いから、先日朝日新聞に投稿した内容をここに備忘録として貼り付けておく。






















2011年7月18日朝日新聞朝刊「声」欄

7/19/11

脱原発は首相の専管事項?

  自分の都合だけで会見を開かず、私たちの申し入れにもこたえてほしい…などと、7月13日の記者会見時質問の冒頭に記者からたしなめられていた菅直人首相。

 『311日のこの大きな原子力事故を、私自身体験する中でこれまで考えていた安全確保という考え方だけでは最早律する事が出来ないそうした技術で有ることを痛感いたしました。そういった中で、私としてはこれからの日本の原子力政策として、原発に依存しない社会を目指すべきと考えるに至りました。 つまり計画的、段階的に原発依存度を下げ将来は原発が無くてもきちんとやっていける社会を実現していく。これが我国が目指すべき方向だとこのように考えるに至りました。』脱原発宣言である。

 ドイツのメルケル首相は、福島原発事故後、極めて早い段階で脱原発宣言を発した。 其の後、余り時間を置かずに具体的な移行スケジュールも発表した。 内容の是非はともかく、その政治判断の速さには彼我の感がある。 日独間では、電力供給の仕組み等の点で大きな差がある事を勘案しても、我国首相は4ヶ月の間何を検討してきたのだろうか。 

 今回の会見に於いては、「計画的、段階的に原発依存度をさげる」というが具体的な事は何一つ語られていない。 国民や産業界を含む我国社会全体にとって最低限必要な電力量を、現状と将来を見通して語られるべきであった。 原発依存度を下げるに必要となるその他の電力エネルギー源、水力、風力、太陽光、地熱、海流力などを利用する技術の発展動向や火力発電燃料となる化石燃料の供給動向などの解析や其々の場合のリスクファクターの解析等が為されているべきで、今回の会見では其の総括が披歴されるのであれば未だ理解はできた。 1990年比CO2を2020年までに25%減らすと云う国際公約の実現性はどの様に確保するのかも説明されてしかるべきである。 然し、残念ながら、会見ではその様な話は全くない。

 本来4ヶ月もの月日を掛けるのであれば、詳細データが開示された上で国民的議論を経て、国民の総意として決定されるべきであると思う。 現に、本日の首相会見は、細かいことを知らさず、知らされないが故に怖さだけが脳裏に焼き付いている「世論」に追随しただけのように感じるのは私だけだろうか。

 大手メディアは何をしていたのだろうか。 311日以降本日まで何も変わらず政府発表を流す。この間、情緒的に「原発が無いと産業が立ち行かなくなる」、「原発事故を想定した場合の被害の甚大さ故に脱原発だ」といった白黒論議ばかりが報道される。 本来それこそ「専門家」の知恵を借りてでも、上述の様な解析を行い其れを公開するべきではなかったか。 もう殆ど時間が無いが、未だ間にあう。 メディアの底力を見せてほしいものだ。

7/19/11

2011年7月17日日曜日

食肉牛

 放射性セシウムが検出された餌を食べた福島県産の肉用牛84頭、餌に含まれる放射能生量は役所が定めた基準量を下回っていたとのことだが、餌の全数検査を行っていたのだろうか。 又、牛が放射能を含む餌だけから体内汚染されたとは限らないであろう。 やはり牛を出荷する際に、何某かの方法で体内放射能量をも全頭検査をするべきではなかったか。
  BSE騒ぎの時、我国はこぞって米国に全頭検査を要求した。 今回何故全頭検査をしなかったのか定かでないが、出来ない理由は何もないような気がする。
  海外から見ると日本国内の騒ぎは、どう映るのだろうか。 他国に厳しく自国内に甘い二重の基準を適用する国民と思われなければ良いのだが。

7/17/11

2011年6月4日土曜日

分らぬままの日本の電力

  今このブログを書いている時点で稼働中の我が国の原子力発電設備は僅か17基、休止中の物は37基もあると云う。 原子力発電所は13カ月毎に定期点検の為休止する必要があるそうで、其れを再開する為には、その所在道県知事の許可が必要であると。 若し、今後総ての知事が、休止中の原発の再稼働を承認しないと、ほぼ一年後には我国の原子力発電所は総て止まるという事になるのか。 我国の電力の20-30%が原子力発電で賄われていると云う。

  3・11以来、原発を使用し続けるのか、或いは脱原発なのか、漠然と語られているが、これからどうするのか。 真剣な議論が必要だと思うが、我々国民には本当の所が判らない。 即刻全原発を停止しても、日本の電力は困らないと云う論もある。 その場合、2020年までに二酸化炭素排出量を対1990年比で25%削減すると云う国際的なコミットメントをどうするのか。 地球環境に対する影響は本当に考えなくてよいのか。

  他方、原発は電力単位当たりのコストが安く、二酸化炭素を排出しないので、地球温暖化を遅らせるには有効な発電方法だと云われる。 然し、福島第一原発事故による環境汚染とその後始末はこれからで、どの位の費用が必要か正確なところは判らない。 このコストを考えた時に、原発により供給される電力は本当に安価と言えるのか。 万一原発に飛行機が墜落したらどうなるのか、素人にはその強度が分らない。 東日本大地震級を想定して我国の原発の安全性の再確認と補強をするという。 既存原発設備に相当の補強が行われるとしてその安全性をどの様に担保するのだろう。 

  再生可能エネルギーを発電の軸に据えると、現在の発送配電の地域独占体系を変えるべきたとの議論もある。 その時全体の管理体系は通信ネットワーク上に散らばる個々のコンピュータとその統合システムにゆだねる、つまりスマートグリッドを構築すればよいと。 再生可能エネルギーに期待は高まるが、未だ、たいして大きな電力供給源になるとは考えられていない。 現在の技術力と開発力、5年後、10年後、20年後の可能性はどうなのか。 嘗ての日本には、世界が驚愕するようなことを結構やり遂げてきたように思う。 エネルギー分野でもその底力を発揮できないのだろうか。 少なくともその可能性の議論をしても良いのではないかと思う。 

  海外はどうなのだろう。 何年か前に、あるドイツのベンチャー企業が日本に燃料電池の売り込みに来た。 某大手商社が検討していたようである。 今どうなっているか知らないが、この時に少し垣間見た事だが、ドイツは頑張っている。 今回ドイツのメルケル首相が簡単に脱原発を言い出した背景もドイツの技術的底力にあるような気がする。 ドイツは原発大国フランスから電力を買っているから自国の原発を止めても困らないとの話もあるが、EU域内におけるドイツの電力輸出入バランスは均衡しているとの意見もある。 

  分らない事ばかりだ。 即刻脱原発、○○年後に原発を完全に撤廃する、今後共原発を利用し新設も継続して行く、三択の議論。 其々のケースについて、詳細な情報を元に国民的議論を喚起する必要があるのではないか。 大手メディアもこの辺りを余り掘り下げて報道しているように思えない。 今我々日本国民は皆、何となく総ての原発が停止してから考えても遅くは無いと高をくくっていないだろうか。 或いは、国民の脳裏から今回の惨状の記憶が薄れてきた頃に、何事もなかったが如く原発が稼働しているのだろうか。 今、データ―を詳らかにして国民的議論を喚起する、何故それが出来ないのか、これもまたよく分らない。 
  
  透明性のあるデータの公開と国民的議論の開始・・・メディアに期する所、大である。

6/4/11

2011年3月3日木曜日

通信ネットワーク技術は何処へ?


日経電子版に翻訳掲載されたForbs223日の記事は、時代の一つの節目を表しているように感じる。


パソコンの常識を覆し、誰でも使う事が出来るほど身近なものにしたアップルコンピュータのマッキントッシュ、以降若干の紆余曲折はあるがアップル、ウィンドウズ系PC共に、想像を絶するスピードで進化を遂げてきた。 これに丁度同時並行的に、インテルなどの半導体企業の躍進、マイクロソフトを筆頭に多くのソフトウェア企業が生まれ新たな産業分野が創生された。 1970年代半ば辺りから、米国国防総省の指揮の元に開発されたアルパーネットを基本技術としたパケット通信技術が商用化されるようになり、現在のインターネットへと急激な進化が始まる。 このネットワーク関連機器の世界最大手企業が、Forbs記事にあるシスコシステムズ。 同社CEOの云うようにシスコの新製品投入スピードには凄まじく、常に市場をリードしてきた。

そして今、Forbsは、シスコは突然普通の大企業になったという。 確かに現代に於いては、通信ネットワーク技術に目新しいものは無くなった。 光ファイバーは一般家庭の屋内にまで入り込み、3G携帯電話も次世代への移行をみせており、屋内無線LANも当たり前になった。 次に来る技術は、恐らく光通信と無線通信(携帯の様な移動無線を含む)の競合的融合と帯域幅の拡大(現在の実行速度の何倍もの速さ)への進化であろう。 これも既存技術の延長線上に見えてくるものと云えなくもない。 通信インフラを支えるこれ等ネットワーク技術は透視しうる向こう35年位の間には、革新的な変化を見込むことは難しそうだ。 

今後暫くは、進化してきた通信ネットワーク技術や高性能コンピュータ、パソコン等に代表される情報処理技術を使い如何に便利な利用価値を生み出すかという点が競争と成長のポイントになる。 フェースブック、ツイッタmixi, マイスペース、等のソーシャルネットワークの沸騰、オンラインゲーム等に加え、医療面における診断・センサー技術・リモコン技術の進化による遠隔・在宅医療技術の発展、そしてスマートグリッドと称する省エネ型電力・データ網等、現在の技術をベースとした様々なアプリケーション、革命的な利用価値の創造と向上が急速に進むのではないかと思われる。 ネットワークインフラシステムに主力を注いてきた、シスコシステムズは、今この課題に直面していると考えられ、それが決算内容にも表れていると思われる。 然し、将来を見通す洞察力に裏付けられた同社の技術開発力に衰えは無いと思われ、必ずやこの課題を克服して行くものと確信し、期待したい。

3/3/11

2011年2月16日水曜日

Skype

昨日はGoogleのアプリケーションの一つBloggerについて述べたが、今日はSkypeについて触れて見よう。

Skypeの特徴は、パソコンとインターネット接続(有線でもむせんLAN何れも可)さえあれば, インターネット上のSkypeのサイトからソフトを自分のパソコンに取り込み、簡単なユーザー登録をするだけで直ぐに利用できる。 Skypeソフトの取り込み、ユーザー登録などは、従来の電話回線や携帯電話購入の時に必要とされる手続きに比べれば格段に簡単だと思う。パソコン上でこれ等の簡単な手順を終えると、さぁ使ってみようとなる。

私は、海外の人との電話は、かなり前からSkypeで行うようにしているが、その通は品質は最近とみに良くなっているように思う。それはともかく、Skypeの優れた特徴を幾つか上げて見よう。 先ず、①通常の電話と音質も殆どそん色ない品質になってきていること、② Skype利用者同士、即ち相手もSkypeで有ればその間の通話料金は無料(国内地域電話、長距離電話、国際電話を問わず総て無料)③ 互いのパソコンにカメラを付けることにより、テレビ電話にもなる[これも勿論無料]、④ 会話に沢山の友人を加えて話をしたい時、所謂電話会議も簡単に開催できる、⑤ 通話中に確認の為自分が伝えたい内容を文字で送ることは勿論、自分のパソコン内に有るデータ表やプレゼンテーションチャート、イラスト等のデータを送ることも出来る、⑤ ビデオ送信も可能。 驚くべきことはこれ等の事が総て無料で出来るという事。私は未だ⑤を試したことは無いが、恐らく期待通りの動作をしてくれるに違いない。

これらのことを考えると、Skypeは、単に電話の通話料が無料になるだけではなく様々な機能を使う事が出来る。嘗て、個人が某電話会社のテレビ電話を利用しようとすると、相当な金額が必要であったと思う。加えて、ビデオを送る、テレビ電話の画像を収録する方法を考えれば、リモートで人のインタビューなども可能だ。 何か面白そうなビジネスへの応用も出来そうな気がする。

ビジネスへの展開はともかく、先ず個人として、電話代の節約にはなる。 長距離電話や国際電話をする人たちにとっては、今やSkypeは手放せない道具になりつつある。情報の機密性に拘る大手企業の方々は、Skypeを仕事上で利用することは未だ少ないようではあるけれど。 パソコンと通信回線さえあれば、設定は極めて簡単、大した機密情報を扱うわけではない我々一般人はSkypeを利用しない手は無い。

2/16/11

2011年2月15日火曜日

Blogger


“Blogger”、無料で利用できるグーグルのアプリケーションの一つである。この「あんず雑感」もBloggerを利用している。 このアプリケーションを使い、自分のホームページを作ることも可能だ。 

先日、私が所属するあるNPO団体から「資金が無いが、情報発信の為にホームページを立ち上げたいと思っている。ブログでも良いので、ネット上の道具を使ってサイトを立ち上げたいが良い方法は無いか。」との相談を受け、「Blogger」の機能を詳しく覗いて見た。 予想通り、ホームページ作成に必要な基本的な機能は、ほぼ総て揃っている事を確認。早速作業に取り掛かかる。

ホーム”○○について会員募集イベントトピックス“等々7つのセクションをタブで分類表示するホームページの枠組み(即ち記述されるべき内容や記事等を除く)を僅か5~6時間の作業で終えることが出来た。 初めての試みだったことと、ホームページ閲覧者による書き込みや公開・非公開、更新時メールによる自動連絡設定等の細かな設定などもあり思いのほか時間を要したが、慣れてしまえば恐らく2~3時間で作れそうだ。 写真や動画を埋め込むことも可能で、見栄えもそんなに悪くない。 

通常ホームページ作成をプロに依頼すると、其れなりの費用が掛る。 Google以外にも無償で利用できる様々な道具がネット上で提供されている。 資金に限りのあるボランティア団体、NPOなどは、これ等の道具を利用しない手は無い。 その利便性は、確かに使ってみないと分らないが、先ずは一歩踏み出してみる。 IT、インターネット、ディジタル、等の言葉に然程精通していなくとも、日頃、パソコンに触れている人であれば、以外に簡単にホームページ(ブログ形式ホームページだが)を作ることが出来る。 少なくとも、Bloggerは、誰にでも使えるように良く工夫されている。 先ずは手を付けてみては如何だろう。


2/15/11

2011年1月24日月曜日

インターナショナルスクール

「軽井沢インターナショナルスクール設立準備財団」、その代表理事が熱い思いを語っている。 素晴らしい計画だと思う。 町の活性化と国際化、国際人の養成、その他様々な点で、町を超えた次元で優れた影響を及ぼすのではないかと思う。 成功を祈りたい。



Source: Karuizawa TV via YouTube

1/24/11

2011年1月17日月曜日

観光立国日本

”観光立国”が我国の一つの方針として掲げられて久しいが、具体的な施策として実現したものにどの様なものが有るのだろうか。 平成15年に日本政府観光局(通称JNTO,正式名称:財団法人国際観光振興機構)そして平成20年に国土交通省観光庁が設けられた。 このような組織の立ち上がりは何時もながら速い。 然しながら、現実には国としてどの様な施策を打ち、其れを実行し、実現しているのか、はなはだ判りにくい。 上述のJNTOは、美しいウェブサイトを多言語で構築し、日々その拡張、更新に努めているように見受けるが、スピード感が今ひとつ。 例えば、同サイトには、動画により日本各地の名勝地を外国語で紹介しているが、未だ日本全国を網羅していると言うには程遠い。

今年1月14日の朝日新聞朝刊に、「観光ニッポンへ注文」と題し、在日外国人三氏が見る現状と提言が掲載されていた。 「アニメ巡礼地めぐり」とか、観光資源の宝庫である日本の田舎をその土地、その地の「地方の演出家」に任せてみてはどうかとか、多くの埋もれている観光資源の中から外国人の琴線に触れる資源を見つけ出す作業が必要ではないかなど、傾聴に値する。 

特に、このお三方の内お二人が、地方のIT活用をもっと活発化するべしと述べていることは、我が意を得たりの感である。  日中コミュニケーション社長の可越女史は、その文中で「・・・宿や食事、サービスも一流ですが、地方のネット環境の悪さは何とかならないでしょうか。 中国のネット利用者は既に4億人を超えていますから。」と、そして、フランス生まれのトレンドコンサルタント、エチェンヌ・バラール氏は、「・・・無線で、しかも無料でネットにつながる拠点を日本のいたるところにつくればいい。 あとは、各地の観光案内所がそれぞれウェッブサイトを作って、多言語による情報を発信し、頻繁に更新する事です。・・・」と。 

「頑張ろう日本!!」である。


1/17/11